ヒッポ保育園ブログ

園長コラム
2022.8.6

2022年度 保育活動始動!!

園長コラムを、ずいぶんご無沙汰してしまいました。

保育の現場にかまけてなどと、忙しさを理由に自分の無精さと、怠慢さを棚に上げて、申し訳なく思います。そして仕事に没頭している間に、世の中、世界は大きく変化しています。まず、ロシアとウクライナのあいだに、戦争が起こりました。新型コロナウイルスの感染は収束することなく第7波のまっただ中です。日本国内においても、様々な事故や事件が起きました。社会の情勢が刻々と変わっていき、2022年度の4月を迎えたわけです。混沌とした社会の中で、これからを生きていく子供たち。ただ、日々を楽しく過ごせればいいという、安易な考方での子育ては、戦争で苦しんでいる人々、災害などで不便な思いをしている人たちに、に申し訳なく思うこの頃です。

広い視野で物事を考えられる人が求められる時代です。自分たちのことだけでなく、周りの人のことまでを考えられる大人に育てていくことが、これからの保育園が担う役割になってきたと感じます。

「ゆりかごを揺らす母の手は、やがて国を動かす。」

保育の現場に立つ時、いつも、この言葉を思い出します。この言葉が持つ、意味の深さを考えます。働くお母様から大切なお子様をお預りしている私たち保育士は、母に変わり、ゆりかごを揺らしているのです。その子供たちが、将来、この日本を背負って立つ若者になります。保育士一人一人が意識を高く持ち、グローバル的な視野をもって、ゆりかごを揺らすこと、すなわち、そういう保育をしていくことが使命ではないか・・・「ゆりかごを揺らす保育士の手は、やがて国を動かす。」といっても過言ではないのです。子どもたち一人ひとりの心と身体、学びの芽を確実に育てること、子供たちの健やかな成長を確実に保障する場としてのヒッポ保育園でありたいと思います。そして、どんな理由があろうとも、戦争はいけないと言える若者に育てなくてはいけないと、願います。そのためにも、

「育てよう豊かな心と丈夫な身体!」 ~保育に科学とロマンを~ 

というヒッポ保育園の目標をしっかり掲げて、2022年度も、保育に取り組んでいきます。保護者様にも、ご協力を頂きながら、保育園と保護者様が、力を合わせて、お子様の成長と発達を見守っていきたいと思います。

このようなことを改めて考え、2022年度をスタートしました。そして、4月~、4ヶ月が過ぎました。

今年は、6月に、全員の保護者様と、1時間ほどにじかんで、面談をさせて頂きました。

保護者の皆様には、お忙しい中、お時間を作って頂きありがとうございました。

保護者様との面談で感じたことは、保護者様は、本当に我が子を慈しみ、愛情をいっぱいかけて育てていらっしゃるという事を改めて感じました。そんな保護者様の思いをしっかり受け止めて、保育していかなければいけないと改めて、認識致します。面談の中で「最高の教育は貧困である」という内容なども、話させてもらいました。

貧困という言葉の中身は、金銭的、時間的、精神的、理想的、というように、あらゆる領域を考えます。人は、窮地に追い込まれれば、そこから、新たな知恵が生まれます。

「欲しいものがいつでも手に入る、何の苦労もない、自分の思い通りになる」という環境の中からは、感謝の心も生まれませんし、知恵も沸いてきません。「豊か」こそが教育の敵、子育ての敵でもある、という訳です。現在の世の中は、一応に様々なことが「豊か」に揃っている時代です。飽食の時代です。昔の時代のように、貧困という環境に、なかなか遭遇しない時代です。

そういう環境の中で、では、具体的にどのように子供と関わっていけばいいかという事なのですが、「豊か」の代わりに「困る」環境や場面をたくさん作ってください。お子さんが「泣く、ぐずる、動かない、イヤイヤと駄々をこねる」などの困り方をしたら、その時こそがチャンスです!! この時に、おうちの方が、お子さんの思い通りにしたり、泣き止ませようと、あの手この手で接したりしてはダメなのです。

おうちの方は、手を出さず、口を出さず、ただじっと見守ってみてください。お子さんがどのような行動をとるのかを見守ってみましょう。周りの大人が、自分の思い通りにならないと分かった時に、ようやく、自分でどうしたらいいかを考え始めるのです。

  「困る → 考える → 心が育つ」という事です。

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