発語促進のための3つの法則
1歳を過ぎたのに、なかなかおしゃべりをしません。お友達の子供は、うちの子と同じぐらいの年齢なのに、よく言葉が出ているので、ちょっと心配になりました。
1歳を過ぎますと、言葉の出方が段々気になってきます。色々な単語が出ている子もいるのに、我が子はさっぱり。いつ頃おしゃべりが始まるのかしら? と、ちょっぴり心配になってしまうこともあるのではないでしょうか?でも、お話できるようになるプロセスは、一人ひとり個人差がありますから、大丈夫。心配することはありません。ですが、お子さんとの関わり方を少し気にしてみてください。
乳児期は、視覚、聴覚などの感覚や、座る、這う、歩くなどの運動機能が著しく発達し、特定の大人との応答的な関わりを通じて、情緒的な絆が形成されます。ですから、乳児期は、愛情豊かに、応答的に関わることが必要になります。応答的な関わりとは、子どもの行動を認め、やりたいという気持ちを受入れ、その上で、発展を促したり、方向を修正していくという関わり方ですが、まだ言葉が出ていない乳幼児にこそ、こういう関わり方が、とても大事であると感じます。例えば、まだ、十分にお話できない乳幼児が、道路を走っている車を見て、「ブーブー!」と、言葉を発した時、皆さんはなんと応えますか? 普通は、「そうだね、ぶーぶーだね!」「ブーブー、見えた?」でしょうか? この時に、もう一つ、言葉を添えてあげてください。「今、走って行ったのは、青いブーブーだったね!」あるいは、「今のブーブー、早かったね!すごいスピードだったね!」などと。お子さんが思わずブーブーと発した時の気持ちは、自分が見た車の 何かに、心を動かしたからにほかなりません。車の何か?とは、スピードなのか、色なのか、或いは形、なのか・・・ その、心を動かした何かに、いち早く気づき、代弁してあげて、一緒に感動する。この関わりが、子どもの心を満たし、相手を信頼し、情緒的な絆が育まれていくのです。そして、このような会話の積み重ねが、自然と子供の語彙を増やし、言語能力を発達させ、話したいという意欲に繋がっていきます。まずは、子どもが何に心を動かしたのかを知る。その為には、子どもとしっかり向き合い、子供をよく見ることが必要です。よく見て、代弁して、感動を共有する。私は、「発語促進のための、3つの法則」だと思います。