ヒッポ保育園ブログ

園長コラム
2019.4.22

入園式にて、思うこと!

愛情の調味料をバランスよく! 心新たにスタートします!

4月22日 土曜日に、ヒッポ保育園の第1回目の入園式を行いました。

先週まで、体調を悪くしてお休みをするお友達が多かったので、1週間延期しての入園式でした。この日は全員が出席して行うことができて、本当に良かったと思います。赤ちゃんだった我が子が、保育園に入園するようになったのか・・・と、我が子の成長を愛おしく見守る保護者様の眼差しは本当にやさしく、愛情にあふれています。その保護者様から、お預りするという責任の重大さに、改めて心が引き締まる思いです。私たちも、保護者様に負けないように、愛情をしっかりかけて成長を見守っていきたいと思います。                            

では、その愛情とはどんなものでしょうか?

保護者様は、我が子が愛おしいあまり、写真撮影で例えるならば、お子さんに、レンズをズームアップした状態で、愛情を注いでいる。つまり、小さくて可愛いくて、しかたがない。それは、親として当然のことです。可愛すぎてこのまま大きくならないでほしいと、願ってしまうこともありますね。ですが、時には、心を鬼にして、ズームアップから、ズームバックして、お子さんを見ることも、必要です。将来はこんな人になって欲しい、こんな大人になって欲しい、というところから今のお子さんを見る、ということです。

そうすると、愛情のかけ方も少し変わってきます。

皆さんが、お料理する時を、思い出してみてください。例えば、魚を煮るときなど、甘じょっぱくしようと思って味見をします。砂糖を入れますが、砂糖だけではちょっと味がしまらないと思うと、甘さが引き立つように塩を少し入れたり、出汁を入れたりして、色々工夫されると思います。愛情のかけ方も似ています。こんな大人になって欲しい。その為には、やさしさ、甘さだけではなく、時には、泣く場面、困る場面、考えさせる場面を作ることも必要になります。 そういう色々な場面や環境の中で、子どもたちは、知恵をつけて、心を動かし豊かな人間として成長していくのです。

いんげん豆について、書いてみます。ある大学の人間情報学研究科で行った実験の結果です。いんげん豆のツルは、普通ですと、右巻きです。これを、右巻きではなく、あえてまっすぐに矯正して育てます。もう一つは、あえて左巻きに矯正して育てます。さて、どのツルが、一番収穫量が多いと思いますか?自然に右巻きで育てたいんげんの収穫量を標準とすると、まっすぐに矯正して育てたいんげんの収穫量は、標準の時より、1,5倍の収穫となり、左巻きで育てた時の収穫量は、標準収穫量より2倍の収穫となるそうです。その原因は、左巻きにされたという刺激で、光合成などの代謝系が活発化し、その為に、収穫量が増えたということ。要するに、いんげん豆を困らせた環境において育てた結果ということです。子育ても同じようなことが言えると思います。子供にとって、いつも心地よい環境ではなく、時には、どうしよう? 困った? いつもと違う? などの場面や環境を体験することで、子どもなりに頭を使い、知恵をつけて、考えて行動していくのです。その経験が、子どもたちを、強くたくましく成長させていくことにつながるのではないでしょうか?

まさに、保育園に入園した子どもたちは、快適なお家から離れて、今、困った場所を経験しています。保護者様は、お砂糖に、少しコショウや、塩の味付けをしたという状況なのです。これから、お子さんが、どんな成長を見せてくれるのか楽しみです。健全に健やかに逞しく成長してほしいと願います。そのためにも、保護者の皆様と、保育園が、互いに協力し合い、上手にバランスよく愛情の調味料を使い合い、子どもたちの「育てよう、豊かな心と丈夫な身体!」を目指していきたいと思います。

子育てとは、子育てする人が、人間として成長する 時でもあります。成長させてくれる子供たちに感謝しながら、これからの保育園生活をお子さんと一緒に進めてまいります。

 

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